傘のブックプレビュー
「もうビニール傘は買わない。」
- 2012.05.31
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大平一枝 著・平凡社
食や衣服、家電、人間関係などなど……。使い捨てやその場限りの生活を変え、大人の女性のたしなみを身に付けるためのエッセイ集。
表題をはじめ、60のアイデアがまとめられている。 » 続きを読む
「空を飛ぶパラソル」
- 2012.02.29
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作:夢野久作
夢野久作は昭和初期の小説家だ。作風は、怪奇的、幻想的。特に代表作である『ドグラ・マグラ』は難解で、日本三大奇書に数えられる。
『空を飛ぶパラソル』は、それに比べると、非常に明快な短編だ。主人公は九州の地方紙の新聞記者。夏のネタ枯れ時期に、外出先で思わぬスクープをものにする。 » 続きを読む
「だれのかさかな?(厚生省中央児童福祉審議会児童福祉文化奨励賞受賞)」
- 2011.01.01
- 作・絵:東君平(フレーベル館・2009年10月刊) ほのぼのとしたタッチが人気の東君平氏による傘の絵本である。東氏は、父の死去と破産で家族離散の憂き目に遭うなど、不幸な幼少時代を過ごした。その後職を転々とする中で精力的に絵を勉強し、22歳でイラストレーターとして… » 続きを読む
「きいろいかさ」
- 2010.10.01
- リュウ・チェスウ作・絵 シン・ドンイル作曲(メディアリンクス・ジャパン・2010年6月刊)韓国ソウル市に生まれ、絵本作家として活躍するリュウ・チェスウ氏が手がけた作品だ。本書は世界中で高く評価され、2002年にはニューヨーク・タイムズの「世界の優れた絵本10選」、国際児童図書評議会の… » 続きを読む
「かさをかしてあげたあひるさん」
- 2010.06.01
- 文:村山籌子 絵:山口マオ (福音館書店・2010年4月刊) 戦前の童話作家である村山( 旧姓岡内)籌子が残した17篇の小品に、山口マオが木版画による味のある絵を添えた童話集。村山籌子は1903年生まれ。20〜 40年代に絵雑誌『子供之友』に童話や童謡… » 続きを読む
「かさ さしてあげるね」
- 2010.03.01
- 文:はせがわせつこ 絵:にしまきかやこ(福音館書店・1998年4月刊) 初版から10年以上経過しているが、未だに売れ続け、20刷を突破するなど異例のロングヒットとなっている絵本である。大手書籍通販Webサイトのレビューにも、母親からの絶賛の声が多々寄せられるほどの・・・ » 続きを読む
「晴れた日に傘を買う人はお金が貯まる」
- 2010.01.01
- 田中香津奈(扶桑社・2009年11月刊)TV、雑誌、新聞などでも活躍する個人資産運用のプロである著者が、老後に備え確実にお金を貯めていくための秘訣を指南するマネー本だ。著者は、個人資産運用で使うお金には、「攻めのお金」と「守りのお金」があると説く。前者は預貯金を… » 続きを読む
「あかいかさ」
- 2009.10.01
- 作:ロバート・ブライト 訳:しみずまさこ(ほるぷ出版・1975年10月刊)縦17cm×横13cmの可愛らしいサイズの絵本だ。半世紀前の1959年に米国で刊行され、日本では約35年前に翻訳されて出版。その後、実に60回以上も増刷されている、超ロングセラーである。「全国学校図書館協議会選定図書」… » 続きを読む
「本当に江戸の浪人は傘張りの内職をしていたのか? —時代考証でみる江戸の仕事事情」
- 2009.06.01
- 山田順子(実業之日本社・2008年12月刊) クイズや歴史のテレビ番組で放送作家として活躍する山田順子氏の力作。山田氏は、時代劇映画のために、歴史や美術の資料を収集・研究し、脚本家や監督に的確な助言を与えたり、役者を指導する「時代考証」という職業の専門家でも… » 続きを読む
「掌の小説」
- 2009.01.01
- 川端康成(新潮文庫・1971年3月刊) 「掌の小説」は、「伊豆の踊り子」、「雪国」を残し、ノーベル文学賞も受賞した川端康成の短編集だ。文字通り、掌に収まってしまうくらいの短い小説を111篇も集めたもの。しかし、いずれも内容は貧弱ではない。心理や人間の… » 続きを読む