西武八尾店 穐田 佳子 さん
2011.07.20
大阪のキタやミナミなどの中心街から南へ。そこには、人口約27万人の八尾市があります。地理的には、大阪府のちょうど真ん中です。そして、市の中心にある近鉄線八尾駅前に、西武八尾店が店を構えています。平日も土日祝日も、市民が徒歩で、自転車で足繁く通う、市内唯一の百貨店の傘売場には、日々常連が訪れ、傘選びを楽しんでいます。
Q.お客様は、ほとんど地元の方のようですね。
A. 西武八尾店のお客様のほぼ9割は、地元の八尾市民です。平日は、昼間から百貨店の周辺をぐるりと取り囲むように、お客様の自転車が駐輪されます。車でご来店されたり、歩いてこられたりする方もいらっしゃいます。地方都市では、百貨店に行くこと自体を、日課として楽しまれている方も多いです。
傘売場にも、日々地元の方々が見えられます。50代、60代の年配の方がメインですね。毎日、10時の開店から12時までと、 14時から17時までの2回が、多少混む時間帯となっています。顔見知りの常連の方々も少なくないですよ。
Q.地元の方々に人気の傘は？
A.売場には、6月の最盛期で雨傘、パラソル合わせて600本ほどの傘を揃えております。特に最近人気なのは、多間傘ですね。大きいタイプのものが売れ筋です。皆さん、雨の日の買い物時のことを考えて、荷物も自分もできる限り濡れないように、大型の傘を購入される傾向があります。また、多間傘は、骨が多い分、開いたときの形が円に近いこともポイントです。地元の方々は、通常のタイプより雨をカバーできる印象を持っていらっしゃるようです。いずれにせよ、実用的な視点で傘を選ばれていますね。 旅行用に、軽量の折りたたみ傘を購入される方も多いですよ。地元のお客様の話を聞いていると、東北や北海道を旅行される方が結構います。遠方への旅行でも、持ち運びに邪魔にならない、コンパクトで軽いタイプが人気ですね。
Q.日課として、お客様の対応で工夫されている点は？
A.頻繁に来店しても飽きないように、できるだけ売場に変化を付けるようにしています。例えば、ジョイフルレインという傘や関連グッズを特集したイベントを、3月、6月、9月の年3回実施しています。 3月は、レインコートなどの関連グッズの特集。6月は、本格的な梅雨を迎えての雨傘の特集。 9月は、台風シーズンにおける買い替え需要を狙った秋冬新作の特集。それぞれ趣向を変えて展開していますよ。
また、傘の陳列の組み換えもよく実施しています。ある週は、ブランド別にまとめたり、別の週は価格別でわけたり、さらにある週は機能別でカテゴリー分けするなど、目先を変えて、地元のお客様が少しでも違った雰囲気の中で、傘選びが楽しめるように工夫しています。
Q.アンブレラ・マスターの資格は、接客に役立っていますか？
A. 正直いうと、以前は傘の素材や構造についてそれほど詳しくなく、売場でもあまり深い説明はしていませんでした。でも、販売員として、より詳しくなりたいという気持ちは常にありました。そんなとき、アンブレラ・マスターの試験があることを知り、受験を決意。テキストやビデオで勉強することで、素材や構造、製造工程などについて充分な知識を得ました。その知識は、接客時にもちろん役立っています。例えば、アルミや鉄、グラスファイバー、カーボンなど骨の素材の特徴も頭に入っているので、必要に応じてお客様に説明しています。単に販売するのと、しっかり説明して販売するのでは、大きく違います。傘の知識については、地元のお客様に今後も伝えていきたいですね。
明るい色なので、顔色がよく見えることもポイントのようです。さらに好みのがらもおききします。定番として花がらは人気ですが、最近では幾何学がらも売れ筋となっています。全体的に、はっきりした派手なデザインが好まれるようです。用途、色、がら。この3点をきけば、おおよそ、ニーズに合う商品を紹介できますね。
また、ディスプレイでは、傘単体だけでなく、レインコート、レインブーツなどとともに、ファッションコーディネートとして展示。関連グッズの販売につながるような見せ方を試みています。
今後もお客様の役に立つイベントは積極的に開いていきたいです。
私自身、こうして販売やイベントに携わっていく中で、傘のことが本当に好きになりました。 売場担当になってからは、気に入った傘があれば迷わず買います。今では、雨傘6本、晴雨兼用傘6本持っていて、その日の気分や服装に合わせて使う傘を選び、ファッションとしても楽しんでいます。地元のお客様にも、何本か持つことをお薦めして、使う楽しみを伝えていきたいと思っています。
雨傘にUVカット加工を施した雨晴兼用傘がよく売れている。コンパクトな折りたたみ傘も人気。
大阪のキタやミナミなどの中心街から南へ。そこには、人口約27万人の八尾市があります。地理的には、大阪府のちょうど真ん中です。そして、市の中心にある近鉄線八尾駅前に、西武八尾店が店を構えています。平日も土日祝日も、市民が徒歩で、自転車で足繁く通う、市内唯一の百貨店の傘売場には、日々常連が訪れ、傘選びを楽しんでいます。
Q.お客様は、ほとんど地元の方のようですね。
A. 西武八尾店のお客様のほぼ9割は、地元の八尾市民です。平日は、昼間から百貨店の周辺をぐるりと取り囲むように、お客様の自転車が駐輪されます。車でご来店されたり、歩いてこられたりする方もいらっしゃいます。地方都市では、百貨店に行くこと自体を、日課として楽しまれている方も多いです。
傘売場にも、日々地元の方々が見えられます。50代、60代の年配の方がメインですね。毎日、10時の開店から12時までと、 14時から17時までの2回が、多少混む時間帯となっています。顔見知りの常連の方々も少なくないですよ。
Q.地元の方々に人気の傘は？
A.売場には、6月の最盛期で雨傘、パラソル合わせて600本ほどの傘を揃えております。特に最近人気なのは、多間傘ですね。大きいタイプのものが売れ筋です。皆さん、雨の日の買い物時のことを考えて、荷物も自分もできる限り濡れないように、大型の傘を購入される傾向があります。また、多間傘は、骨が多い分、開いたときの形が円に近いこともポイントです。地元の方々は、通常のタイプより雨をカバーできる印象を持っていらっしゃるようです。いずれにせよ、実用的な視点で傘を選ばれていますね。 旅行用に、軽量の折りたたみ傘を購入される方も多いですよ。地元のお客様の話を聞いていると、東北や北海道を旅行される方が結構います。遠方への旅行でも、持ち運びに邪魔にならない、コンパクトで軽いタイプが人気ですね。
Q.日課として、お客様の対応で工夫されている点は？
A.頻繁に来店しても飽きないように、できるだけ売場に変化を付けるようにしています。例えば、ジョイフルレインという傘や関連グッズを特集したイベントを、3月、6月、9月の年3回実施しています。 3月は、レインコートなどの関連グッズの特集。6月は、本格的な梅雨を迎えての雨傘の特集。 9月は、台風シーズンにおける買い替え需要を狙った秋冬新作の特集。それぞれ趣向を変えて展開していますよ。
また、傘の陳列の組み換えもよく実施しています。ある週は、ブランド別にまとめたり、別の週は価格別でわけたり、さらにある週は機能別でカテゴリー分けするなど、目先を変えて、地元のお客様が少しでも違った雰囲気の中で、傘選びが楽しめるように工夫しています。
Q.アンブレラ・マスターの資格は、接客に役立っていますか？
A. 正直いうと、以前は傘の素材や構造についてそれほど詳しくなく、売場でもあまり深い説明はしていませんでした。でも、販売員として、より詳しくなりたいという気持ちは常にありました。そんなとき、アンブレラ・マスターの試験があることを知り、受験を決意。テキストやビデオで勉強することで、素材や構造、製造工程などについて充分な知識を得ました。その知識は、接客時にもちろん役立っています。例えば、アルミや鉄、グラスファイバー、カーボンなど骨の素材の特徴も頭に入っているので、必要に応じてお客様に説明しています。単に販売するのと、しっかり説明して販売するのでは、大きく違います。傘の知識については、地元のお客様に今後も伝えていきたいですね。
アンブレラマスター傘への想い
用途・色・がらの3点セットをきく
アンブレラマスター傘への思い接客の際にいつもきくことは、まずは用途。日常的に使うのか、旅行用なのか、プレゼント用なのか。そして、次に希望の色です。大阪のお客様は派手な色が好きですが、八尾の方たちも、それは同じで、赤やピンクが人気の色ですね。明るい色なので、顔色がよく見えることもポイントのようです。さらに好みのがらもおききします。定番として花がらは人気ですが、最近では幾何学がらも売れ筋となっています。全体的に、はっきりした派手なデザインが好まれるようです。用途、色、がら。この3点をきけば、おおよそ、ニーズに合う商品を紹介できますね。また、ディスプレイでは、傘単体だけでなく、レインコート、レインブーツなどとともに、ファッションコーディネートとして展示。関連グッズの販売につながるような見せ方を試みています。
気分や服装に合わせて傘を楽しむ
地元のお客様への話題づくりとして、傘の修理の体験イベントも開催しています。骨に生地を縫い付ける、口とじや中とじについて、お客様がその場で体験できるものです。参加者の方々には、「口とじ、中とじの糸がほつれたら、これからは自分でも直せそう」と、大変好評。今後もお客様の役に立つイベントは積極的に開いていきたいです。私自身、こうして販売やイベントに携わっていく中で、傘のことが本当に好きになりました。 売場担当になってからは、気に入った傘があれば迷わず買います。今では、雨傘6本、晴雨兼用傘6本持っていて、その日の気分や服装に合わせて使う傘を選び、ファッションとしても楽しんでいます。地元のお客様にも、何本か持つことをお薦めして、使う楽しみを伝えていきたいと思っています。
当店で人気の傘
雨傘にUVカット加工を施した雨晴兼用傘がよく売れている。コンパクトな折りたたみ傘も人気。
店舗紹介
西武八尾店
住所：大阪府八尾市光町2-60 TEL：072-997-0111（代表） アクセス：近鉄八尾駅前徒歩1分 ホームページ：http://www2.seibu.jp/ 概要: 1981年オープン。現在は、隣のセブン＆アイ・ホールディングスが運営する、関西最大級の複合商業施設｢アリオ八尾｣と接続し、近鉄八尾駅前に一大商業エリアを形成。八尾市民や近鉄沿線の居住者が、ショッピングや娯楽を楽しむ人気スポットとなっている。
大きな地図で見る
※記事の内容は2010年6月24日現在のものです。
