ハセガワ 長谷川 政晴 さん

2009.02.24

京急弘明寺駅から延びるアーケード街。人通りが多く、横浜市内でも指折りとなる商店街に洋傘専門店のハセガワはあります。店長は2代目の長谷川政晴さん。アンブレラ・マスターの資格を取得し、接客に自信が持てるようになったそうです。将来的に新たに傘の専門店を開くことを模索中。その際の店をアピールする武器にも活用したいと考えています。


Q.アンブレラ・マスター認定制度を受けようと思った経緯を教えて下さい。

A.興味本位ですよ。日本洋傘振興協議会が設けた資格ってどういうものかなと。そんな軽い気持ちで受けたのですが、勉強になりましたね。20年近く洋傘業界に携わって、自分では傘のことはすべてわかっているつもりでしたけど、専門用語など知らないこともあった。それを知識として得られ、貴重な機会となりました。


Q.テキストや講習の内容はいかがでしたか?

A.講習も勉強になりましたけど、特に優れていると思ったのがテキストですね。傘に関することが網羅的によくまとまっていて、これは傘を販売する人にとって有効なツールだと思いました。このテキストが手に入ることだけでも、受講する価値はあると感じましたね。


Q.資格を取得したことで何が変わりましたか?

A.まず、気持ちの問題が大きいですかね。試験を受けて、合格して資格をもらったことで、自信を持って接客できるようになりました。また、アンブレラ・マスター有資格者限定の「傘の修理セミナー」にも参加したのですが、ここで得た傘の修理に関する知識も非常に有益だった。女性のお客様から、骨に生地を縫い付ける「中とじ」や「口とじ」の糸が切れてしまったと、電話で相談を受けることがありますが、「こうすれば直せる」とアドバイスできるようになった。女性は針仕事の経験があるので、説明すれば理解していただけます。そういった説明をできるということが付加価値となり、店にとってプラスとなるんです。


Q.資格を将来的にどのように活用したいですか?

A.当店は現在傘と鞄の複合店になっていますが、将来的にはどこか違う場所で、傘だけを扱う専門店を開きたいと考えています。最近雑貨店で傘を扱うケースが増えてきていますが、そうではなく、やはり傘の専門店という形態は世の中に残していきたいんです。その際に「アンブレラ・マスターのいる店です!」と、アピールできることは、大きな武器になると思います。今回の資格制度の創設は傘業界の進歩だと思いますが、私たちも業界を盛り上げたいという気持ちを常に持っている。だから今後は資格を大いに活用したいですね。


おすすめ傘 当店自慢の3本!

保守的でもなく、そうかといって斬新過ぎず、バランスの取れた当店の売れ筋商品をセレクトしてみました!

eight-tokyo ¥5,775(税込)
軽量で年配の女性でも楽に持ち歩けます。花柄のデザインも、ミセスにピッタリの人気傘です。


 

HANAE MORI ¥5,250(税込)
斬新かつエレガントなデザインが特徴。シックで大人の女性に似合いそうな柄ですね。



 

eight-tokyo ¥4,725(税込)
先染め格子柄の定番のデザイン。落ち着いた柄で、シーンを選ばず使うことができます。軽量で持ち歩きやすいのもメリットです。





アンブレラ・マスター 傘への想い

正直商売が基本


私の接客のモットーは、商品に関わる情報を正直に話すことですね。商品によっては、風の強い日に使うと支障をきたす場合もあるということも伝えます。そうした情報の開示が信頼につながっていく。1つの地域で長く商売をさせていただく秘訣だと思っていますね。
この接客態度は必ず口コミで広がります。あそこの店は正直でいいと評判になり、お客様がお客様を呼んでくれるんです。これは必ずしもこの周辺の下町気質によるものではない。商売の鉄則ですよ。
洋傘の専門店が少なくなっていることもあり、商圏は年々広がっていると思います。隣の駅はもちろんのこと、横浜駅に近いあたりから足を運ばれるお客様もいらっしゃいます。地域在住の昔からのお客様と、そうした周辺駅からの新しいお客様に支えられているということを、最近つくづく感じますね。




仕入れは保守と革新のバランスが大切

商品は、問屋さんが主催する展示会などに直接出向くなどして、仕入れています。商品を選ぶ際のポイントは、保守と革新のバランスですね。デザインが新しすぎては、地域の特性と合わず売れないこともある。そうかといって、あまりにも平凡なものだとつまらなくなる。その中間点が落としどころになるような、バランスの取れた商品の仕入れをいつも念頭においています。
でも、パッと見てこれは絶対に売れると思ったものがそうでもなかったり、逆に何気なく仕入れたものに火が付いてどんどん売れたり。長年やっていますけど、商売は難しい。それが醍醐味でもあるんでしょうけどね。
お客様に望むことは、とにかく傘を長い間、大事に使ってほしいということ。これに尽きます。それには5000円前後の価格帯の高品質なものを選んでいただき、万が一壊れたら直して使うという意識が必要です。私どもの店では、アフターケアも万全な体制を整えていますので、ぜひ1本の傘と長く付き合っていくようなスタンスをお願いしたいですね。


店舗紹介

ハセガワ
住所:神奈川県横浜市南区弘明寺町144番地
TEL:045-731-5276
FAX:045-731-6843
アクセス:京急弘明寺駅から徒歩5分。商店街「弘明寺かんのん通り」に店を構える。
概要: 戦後の1950(昭和25)年頃に開業。店頭には1000本の傘が並ぶ。顧客層は50代以上がメイン。地元だけでなく周辺駅からも傘好きが足を運ぶ。店がある弘明寺商店街は桜並木で有名。


大きな地図で見る

※ここに掲載されている内容は、すべて2009年3月20日現在のものです。

ページトップへ

  • 街角傘美人
  • アンブレラマスター紹介
  • アンブレラ・マスターがいるお店