オーストラリア編 Part2

2017.10.01

折りたたみ傘人気が加速

日本のほぼ真南に位置するオーストラリアは、国土が日本の約20倍だが、人口は約6分の1。大陸東側沿岸にブリスベンやシドニー、メルボルン、西側沿岸にパースなど大都市が点在する。南半球にあるために日本とは季節が逆で、大まかに言えば9~11月は春、12~2月は夏、3~5月が秋、6~8月が夏。全般的に湿度が低く、温暖で過ごしやすい。しかし、真夏でも朝晩に急に気温が下がったり、冬の日中に夏並みに暑くなる日もあり、「一日の中に四季がある」と言われるほど、気温や天気は変わりやすい。

最大都市のシドニーも同様で、現地在住の日本のビジネスマンに聞くと、「晴天でもその後の雨を警戒して傘を持ち歩いている人が多い」と言う。使う傘も近年大きく変化した。「ひと昔前はゴルフで使うような大きな傘を差す人が多かったが、いまはコンパクトな折りたたみ傘が主流。キオスクやスーパーマーケットで売っているのも折りたたみ傘が中心」。体格がいいオージーは従来、大きな傘を愛用してきたが、最近は突然の雨に対応でき、バッグに入れて持ち歩きやすい折りたたみ傘の便利さが受けているようだ。  もう一つの近年の変化が、ビニール傘を使う人が増えていること。これは、日本でもお馴染みの100円均一ショップ「ダイソー」が2010年の初上陸以来、いまでは約30店を展開し、店頭で販売するビニール傘が普及していることが、一因のようだ。シドニーの店でも折り重なるように陳列され、販売されている。なお、現地では全商品2.8豪州ドル(約240円)均一だ。

ただ、体が大きなオージーにとって、小さいサイズの折りたたみ傘は使いづらいもの。日本でも人気の“大寸”の折りたたみ傘は需要が望めるのではないか。あるいは、折りたたみ傘人気を切り口に、自動開閉や晴雨兼用など、機能性の高いタイプにも商機があるかもしれない。

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