トルコ編

2003.03.01

「トルコ人は傘をささない」は誤解?


東洋と西洋の文化が融合する国、トルコ。その昔、インドをはじめとするアジア諸国で主に王族が用いていた傘はほどなくトルコにも伝播。その後16世紀頃に傘はこの文化の要衝を経由しヨーロッパ諸国に伝わっていったとされている。

古くから傘文化が宿ったトルコだけに、今も傘をさす習慣が定着していると期待したいところだが、現地を訪れた人は口を揃えて言う。「トルコ人は傘をささない」。

もちろんトルコも雨は降る。観光都市イスタンブールは夏こそ雨は少ないが、冬は雨の日が多くなる。黒海沿岸も年間を通じて雨が多い地域だ。
しかし、イスタンブールをよく訪れる航空会社のある職員は、「街では日本のように手軽に傘が入手できない。運良く現地生産の傘を見つけると20ドルと物価に比べ高く、重くて使いにくい」。「雨の日に傘が広がる光景はほとんど見ない」とトルコ観光案内所の職員もダメを押す。
一方、それを否定するのは、在日2年半のあるトルコ人。「故郷アンカラでは雨が降れば傘をさす。雨の多い秋には折りたたみ傘も持ち歩く」と。
あまり雨傘をささないといわれる欧州に近いイスタンブールと遠いアンカラの違いなのか。「文化のモザイク国家」と称されるトルコだけあって傘事情も都市によって異なるようだ。

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