東急百貨店吉祥寺店 鈴木 なつみ さん

2011.02.01

情報誌による「東京の住みたい街ランキング」で6年連続1位に輝く吉祥寺。その人気の街にあり、長年市民に親しまれてきた東急百貨店吉祥寺店の1階に、傘売場は展開されています。小スペースながらニーズに応えた品揃えで評判も上々。アンブレラ・マスターもディスプレイなどに知恵を絞り、魅力のある売場作りに取り組んでいます。
 

Q.
どのような売場ですか?
A.
冬場は売場面積が最小になり、長傘約100本、ミニ傘約120本の雨傘を展開しています。雨傘の本数は年間を通じてあまり変化はありません。一方、パラソルは3月初旬に売場を開設して新作を並べ始め、4月中旬からは品揃えをさらに充実させ、母の日を前に一度売場面積が最大になります。その後少し点数を減らしますが、また5月末に、初夏の気配が出始め、紫外線が気になり出すころに徐々に増やして、再び売場面積が最大になります。こうしてパラソル売場はシーズンに2度のピークを作ることが基本です。
 
Q.
パラソルの売れ筋は?
A.
2010年夏はどの方も遮光、遮光と、遮光パラソルに人気が集中しました。猛暑も影響し、非常に良く売れました。遮光以外のパラソルも好調で、とにかく店頭に出したそばから売れるような状況でした。
 
Q.
遮光以外に売れるパラソルの特徴は?
A.
軽量のミニタイプが特に売れ筋です。女性の中にも、近年は仕事やプライベートで朝から夜まで出歩く活動的な方が増えています。日中に紫外線対策で使って、夜はカバンに入れて携行できる軽量のミニは、まさにニーズにかなうアイテムです。ですから、売れ筋ランキングでは、ミニ、折りたたみ、ショートの順となっています。また、2010年からは選びやすいように、軽量パラソル、遮光パラソルなど機能別にコーナーを設け、分けて陳列しました。混雑時で充分に接客ができない場合でも、機能別にまとまっていれば、お客様がセルフで選択する手助けになるからです。最近は「軽量はどれ」「遮光はどれ」と機能でパラソルを探す方が増えているので、その対応という意味合いもあります。
 
Q.
客層についてはいかがですか?
A.
基本的には近所に在住のマチュア(年配)層がメインですね。ただし、若い女性の来店もあります。パラソルについていえば、最近は20代、30代向けの女性ファッション誌などで数多く取り上げられ、UVケアに使おうとする意識が格段に高まっています。今後はこれまで以上に若い女性の購買が期待できそうです。売場での品揃えも、若い方にもウケが良さそうなデザインを数多く用意するようにしています。
 
Q.
ところで、傘売場に配属になったのはいつですか?
A.
2010年3月からです。最初のころは知識不足で、不安もあり、積極的に接客することができませんでした。勉強して何とか傘に詳しくなりたいと思っていましたね。
 
Q.
そんな気持ちもあり、アンブレラ・マスターの資格を取得された。
A.
実は、傘売場の担当になる前から、資格制度のことは知っていました。でもどうすれば資格を取得できるかがわからなかった。そんな矢先に日本洋傘振興協議会から、受験の案内をもらいまして。しかも、受かれば立派なバッチがもらえるとのこと。これよ、これが受けたかったのよと、迷わず申し込みましたね(笑)。その後、無事合格して、バッチも届きました。バッチは売場に出るときは必ず付けています。見かけたら、ぜひ声をかけていただければと思います。

■当店で人気の傘


雨傘は人目を引くような、華やかデザインのものが売れ筋。自分使いだけでなく、プレゼント用としても人気となっている。


アンブレラ・マスター 傘への想い

場は“鮮度”が大切


傘売場作りで最も大切なことのひとつが、売場の新鮮さです。特に東急百貨店吉祥寺店の傘売場のお客様はリピーターの方が多いので、見るたびに何らかの変化があり、立ち寄ってみようかなと思っていただけるような工夫が必要です。そこで、パラソルの売場では、今週売れなかったな、売上げが落ちたなと感じたときは、すぐに商品の場所を入れ替えます。例えば、遮光パラソルと軽量パラソルの場所を入れ替えたり。そうやって目先を変えて、売場の鮮度を保つようにしています。最近のメーカー各社が作るパラソルは、遮光やUVカット機能を付加され、どれも非常に高品質なものばかりです。そうしたパラソルは近年の日本の暑さの影響もあり、毎シーズン人気となりますが、売場の新鮮さを保つことによって、さらにアピール度を高めることができればと考えています。




伝えたい、傘の楽しさ

私、実はお店が開けるくらい雨傘やパラソルを持っています(笑)。10年前に入社し、服飾小物売場に配属されてから傘が大好きになってしまって・・・。洋服に合わせて、この色もほしい、あの色もほしいと揃えているうちに、今では雨傘は長傘とミニ傘を合わせて20本くらい、パラソルは10本以上になりました。すべてブランド傘かメーカーオリジナルの傘です。赤、ピンク、黄色・・・と自宅の傘立てはすごくカラフルですよ。同じ傘を使い続けることはありませんね。帽子やストール、バッグなどと同じように、洋服に合わせて、とっかえひっかえ使っています。 お出かけのとき、こんな風に傘をファッションアイテムとしてコーディネートすることは本当に楽しいですよ。 結果的にそれぞれの傘の磨耗が少なく、長持ちすることにもつながります。この楽しさ、お客様にもぜひ伝えたいです!








店舗紹介

東急百貨店吉祥寺店

住所:
東京都武蔵野市吉祥寺本町2-3-1
TEL:
0422-21-5111(代表)
アクセス:
JR吉祥寺駅徒歩5分
ホームページ:
http://www.tokyu-dept.co.jp/kichijouji/
概要
1974年開業。吉祥寺エリアで唯一のデパート。来店客は、吉祥寺周辺在住のマチュア層がメイン。傘売場は1階奥の服飾小物売場の一角に展開。
大きな地図で見る
 

※記事の内容は2011年2月現在のものです。

ページトップへ

  • 街角傘美人
  • アンブレラマスター紹介
  • アンブレラ・マスターがいるお店