(有)こばり 片山 浩江 さん・小針 靖江 さん

2009.03.09


相模湾が目と鼻の先にある、神奈川県平塚市のJR東海道本線平塚駅。北口駅前から始まる商店街の中に、洋傘専門店の「(有)こばり」はあります。店は、代表取締役の小針光代さんと、その長女・浩江さん(写真上)、次女:靖江さん(写真下)の3人による家族経営。浩江さんと靖江さんがアンブレラ・マスターの資格を取得し、集客に一役買う場面もあったそうです。


Q.アンブレラ・マスター認定制度を受けたきっかけは?

A.浩江さん:日本洋傘振興協議会の新聞(アンブレラ・シーズン)を読んで、認定制度が始まることを知りました。商売をやっていく上で、お客様にアピールになるかなって思い、それなら受けてみるかなと。割と気軽な気持ちで応募しましたね。


Q.実際受けられていかがでしたか?

A.靖江さん:私たちは小さい頃から、傘の部位の名前などは親や問屋さんから聞いて頭に刷り込まれてきたし、もうこの業界で20年も働いていますから。テキストや講習からの知識や情報は概ね知っている内容でしたね。ただ、そうした知識をあらためて確認できたことはよかったと思います。あと、講習では傘の修理の依頼がきたときにどう対応するか、その手順を説明されましたが、うちで昔からやっていることと同じだった。自分たちが取り組んできたことは間違いじゃなかったとわかったことも、収穫でしたね。
浩江さん:テキストの内容では、骨が通常より多い傘を、「多間傘(たけんがさ)」と呼ぶということを初めて知りました。それまでは、骨が16本の傘を16間、24本を24間と呼ぶだけで、それらをまとめた名称を知らなかった。細かいことですが、勉強になりましたね。


Q.資格を取得して、メリットはありましたか?

A.靖江さん:合格して認定証を受け取った直後にありましたね。アンブレラ・マスターを取得したことを、早速ホームページ上でアピールしたところ、30代くらいの男性が訪ねてきて、開口一番、「アンブレラ・マスターから傘が買いたい」と。あまりにもすぐに効果が出たので驚きましたよ。どうやらその方は、新聞でアンブレラ・マスターの記事を読んで、ネットで検索し、うちの店に有資格者がいることを知ったようです。


Q.ホームページでのアピール効果が高いようですね。

A.浩江さん:そうですね。そのほかにもアンブレラ・マスター有資格者による「プロのアドバイス」をご提供できることを、強調しています。店には「ホームページを見てきました」という方が多く訪れますので、その宣伝が一定の役割を果たしていると思いますよ。

おすすめ傘 当店自慢の3本!

傘は店頭に常時1500本くらい並べています。婦人傘、紳士傘、キッズ傘をほぼ同じ割合でおいています。今回はその中から特に個性的な逸品をセレクトしてみました。
 

小宮商店おすすめ傘 小宮商店¥15,750(税込)
もう40年以上同じ柄を使っているほぐし織りの定番商品。バラの全面プリントが優雅で、ミセスに人気の逸品です。




 

エイトエクセルフジノ¥13,650(税込)
ヘンリーボーンの生地を使った紳士ものの16間傘。傘のアーチが非常にキレイです。傘の大きさは60センチ。手元には木彫りの犬をあしらい、特徴的です。



 

エクセルフジノエイト¥6,300(税込)
軽量の婦人傘。華やかな柄ですね。光沢もあり、雨粒に濡れると、キレイに発色しますよ。水切れもよく、使い勝手が非常にいいです。



 

 

アンブレラ・マスター 傘へのおもい

創業以来続ける2つの無料サービス

こばり浩江さん:当店では、2つの無料サービスが付加価値になっています。1つが「永久保証・修理無料」のサービス。「こばり」で買っていただいた傘に対しては、ずっと修理を無料で受け付けるというものです。これは、創業以来続けているサービスですね。もう1つは、「無料ネーム入れ」です。手元の部分にお客様のお名前をローマ字やひらがな、漢字で手彫りするサービスです。これらが理由の1つとなって、傘を買ってくださるお客様も多い。傘の修理は多いですよ。雨の次の日には50~60本になるときもあります。
靖江さん:充実したホームページも店の売りの1つですね。2006(平成18)年1月にオープンしたもので、傘の選び方のポイントや修理の流れなどのコンテンツを取り揃え、さらに、新規の商品やサービスの情報をタイムリーにアップしています。2008(平成20)年の秋には、卒園・卒業記念品としてキッズ傘の受付をすることを告知したら、65施設から合計3700本もの発注がありました。この効果にはビックリしましたね。
浩江さん:ホームページを見て来店されるお客様は多いですね。皆さん、「ちゃんとした傘を買いたいけど、どこに行けばよいか分からない」と、ネットで検索して店のホームページにたどり着かれているようです。千葉や埼玉からもこられますね。先日は若い方が見えたので、今度はどんなに遠いところかなと聞いてみると、なんと、平塚市内でした(笑)。近くなのに店の存在を知らない方もいらっしゃる。そういった方にもホームページは有効だと思います。
 

丁寧な接客で愛される店を目指す

当店では、紳士傘も婦人傘も非常に充実したラインナップを取り揃えています。すべて品質の良い骨や生地を使って、1本、1本丁寧に手づくりで作っているものです。そうした傘を目当てに全国の傘の好きな方々が、インターネットのホームページにも、実店舗にも訪れ、お気に入りの1本を買っていってくださいます。
ネット販売も、実店舗での販売もやっていることがうちの強み。ネットで見たけど、やっぱり手にとって確かめてみたいと思ったら、店にいらしてくれればいいわけですからね。実際にそうしたお客様も多いですよ。
また、傘の修理もやっています。修理依頼は多く、修理して長く使っていただいているお客様を見ると嬉しくなります。皆さんにはぜひ、傘を修理しながら大切に使う習慣を身に付けていただければと思いますね。


店舗紹介

(有)こばり
住所:神奈川県平塚市明石町22-34
TEL:0463-21-3489
アクセス:JR東海道本線平塚駅北口駅前にある商店街を進み徒歩5分の「公園通り新仲会」の中にある。
ホームページ:http://kasa-kobari.com/
概要: 1968(昭和43)年に小針光代さんと夫の勝さんが夫婦で創業。平成2年からは浩江さん、靖江さんも合流し、親子3人で店を運営。2006(平成18)年にはホームページを開設。集客ツールとして活用している。
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※ここに掲載されている内容は、すべて2009年3月09日現在のものです。

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