ニュージーランド編

2011.01.01

“風の国”で人気の傘とは?


南半球にあり、日本とは季節が逆のニュージーランド。主に北島、南島からなり、日本の4分の3程度の国土に約430万人が住む。豊かな自然が自慢の国だ。

 雨は一年を通じて降り、特に北島が多い。主要都市オークランドでは最も寒い7月に降水量がピークとなり、150mm弱。東京の梅雨時に近い量だ。南島の中心地クライストチャーチでも、それより少ないものの雨は降る。
 では、傘を使う習慣はあるのか? 「一般的にはあまりないですね。アウトドア天国なので、皆防水性に優れたゴアテックスのアウトドアジャケットを持っています。雨の日はそれを着て出かけます」とクライストチャーチ在住の日本人Yさんは話す。車社会であること、都市の中心部では屋根付き歩道が多いことも、背景にはあるようだ。
 しかし、ビジネス街として発展するオークランドでは変化の兆しも。「スーツ族の増加に伴い、傘を使う人も増えてきています。ようやくこの国も都会的になってきたのかもしれません」(Yさん)。
 以前は街での入手が困難だった傘も、今ではコンビニやデパートで簡単に手に入る。よく見かけるのは、①軽量の長傘、②折りたたみ傘、③ゴルフ場で使うような大判で手元がストレートの傘の3種類。値段は日本円で1200円ほどだ。ただし、ブランド物はほとんどなく、「傘をファッションの一部と考えている人は少ないのでは」と、Yさん。なお、③はニュージーランド政府観光局のスタッフも「非常によく見る。車のトランクに入れている人も多い。丈夫そうなのがウケているのかも」と指摘する。
 ニュージーランドが強風で有名な“風の国”であることを考えると、③の人気もうなずける。耐風傘「BLUNT」の発祥の国でもある。まだ緒についたばかりの傘文化だが、今後土地柄に合わせて独自に発展することに期待したい。

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