大丸梅田店 太田陽子さん
2012.03.29
Q.どのような売り場ですか？
A. セリーヌやバーバリー、イブ・サンローラン、ラルフ・ローレンなどブランド傘を中心に展開しています。秋冬の最も売場が縮小する時期でも、長傘約150本、折りたたみ傘約180本を揃えています。3月からはパラソルが入荷し、4月末頃に売り場面積は秋冬時の倍になります。本数もパラソルのショートタイプ約240本、折りたたみタイプ約400本が加わります。
Q.大きなイベントは？
A. 毎年6月中旬頃にレインフェアを開催し、傘とともに、レインコートやレインブーツなどを大々的に展開しています。最近はレインコートやポンチョ、カバンにかけるレインカバーなどのグッズの売行きが好調です。これらのレイングッズへのお客様の期待は、年々高まっていると思います。
Q.来店する客層の傾向を教えてください。
A. 平日の昼間は50代、60代を中心としたミセスの方が多いです。ただ、リニューアルで、ポケモンセンターオオサカが出店してから、30代のファミリー層のお客様が増えています。また、3階のラグジュアリーブランドの新規出店により若い女性客が、東急ハンズの出店により男性客も目立つようになり、売場としてはプラスになっています。それらの新たなお客様に合わせ、品揃えも充実させるようにしています。
Q.客層ごとの選ぶ傘の特徴は？
A. ミセスの方は濃い色を好まれる傾向があると思います。特に赤や紫が売れ筋で、これは大阪のミセスの方の特徴かもしれません。洋服はベージュなど抑えた色目のものを着て、小物にビビッドな赤や紫を用いてアクセントにする。そんなコーディネートでおしゃれを楽しまれる方が多いようです。一方、30代の方には、パステル調の淡いピンクやベージュの傘がよく売れています。流行りのシャーベットカラーも人気です。若い方はトレンドのデザインやカラーのものを買われる傾向があります。
Q.アンブレラ・マスターの資格を得ようと思ったきっかけは？
A. 入社2年目の2009年に認定試験を受けました。売場の先輩が資格取得者で、私も傘担当として、知識を深めたいと思ったからです。傘の製造工程なども含めた専門知識を身に付けられ、非常に有意義でした。
Q.資格取得後に変化はありましたか？
A. 取得後はアンブレラ・マスターのバッチを胸に付けています。バッチにふさわしい接客をするため、試験後もさらに知識に磨きをかけています。今では、男性のお客様からの骨などに関する突っ込んだ質問にも答えられるようになりました。また、色彩検定2級の資格も取得。服装と傘の色の合わせ方などのアドバイスもできます。今後も接客に役立つ勉強や資格取得は積極的に取り組みたいと思います。
若い女性客にはベージュの傘が人気。ミセスでは、オレンジや紫などのはっきりした色目が売れ筋。
接客では、お客様の好みを聞き、広げた傘を持っていただき、鏡でチェックしていただくようにしています。リニューアル後、売場の鏡の数を増やし、上から見た様子、遠くから見た様子なども確認できるようになりました（右写真）。女性は色々な角度からチェックしたいもの。鏡が多いことは売場のメリットだと思います。
迷われているお客様には、明るい色を薦めることが多いですね。顔映りが良くなりますし、雨の日に差すのが楽しくなります。ミセスの方は、明るい色をためらわれがちですが、せっかくお似合なのに、もったいないと思います。「今回は明るめの色をチャレンジしてみてはいかがですか」と最後のひと押しすることもあります。
購入されたお客様には、取扱いの説明を必ずしています。特に多くの方が苦手とする折りたたみ傘のたたみ方。骨のダボを折り、折り目は指先を入れて整えてから、ばらけないようにしっかり握ってたたむ……と目の前で手順をお見せします。「こんなに丁寧に教わったのは初めて」と言っていただけると、嬉しくなりますね。
入社して洋傘売場の担当になった当初に来店された、あるお客様が印象に残っています。その方は30代の女性。進物用の傘選びで悩まれていました。私も一緒になって考え、長い時間お話し、決まったときは非常に喜んでくださいました。それから2か月後。またそのお客様が今度は自分の傘を買いに来られました。そしてひと言、「傘を買うなら太田さんと決めている」。嬉しかったですね。
大切なのは、とにかくお客様の気持ちになって考えること。プレゼントでも、自分のものでも、迷われるお客様は多い。だから自分のことに置き換えて、私なりに一生懸命考えます。そうして目当ての商品が見つかり、お客様に満足していただくことが一番の喜びであり、やりがいです。
お気に入りの傘を持っていれば、雨の日も楽しめます。私の友人にも、傘の良さを知ってもらうために、誕生日などにプレゼントしています。雨になったら、あの傘を差すことができる――。そんな風に思っていただけるお客様を、これからも増やしていきたいと考えています。
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※記事の内容は2012年3月現在のものです。
日本を代表する繁華街である大阪駅前の梅田エリアに、大丸梅田店は店を構えています。2011年にはリニューアルオープンを果たし、東急ハンズやユニクロ、ポケモンセンターオオサカなど大規模なテナントも新たに出店。客層の幅が広がり、1階洋傘売場には、従来のミセスに加え、30代のお客様も目立つようになっています。
Q.どのような売り場ですか？
A. セリーヌやバーバリー、イブ・サンローラン、ラルフ・ローレンなどブランド傘を中心に展開しています。秋冬の最も売場が縮小する時期でも、長傘約150本、折りたたみ傘約180本を揃えています。3月からはパラソルが入荷し、4月末頃に売り場面積は秋冬時の倍になります。本数もパラソルのショートタイプ約240本、折りたたみタイプ約400本が加わります。
A. 毎年6月中旬頃にレインフェアを開催し、傘とともに、レインコートやレインブーツなどを大々的に展開しています。最近はレインコートやポンチョ、カバンにかけるレインカバーなどのグッズの売行きが好調です。これらのレイングッズへのお客様の期待は、年々高まっていると思います。
Q.来店する客層の傾向を教えてください。
A. 平日の昼間は50代、60代を中心としたミセスの方が多いです。ただ、リニューアルで、ポケモンセンターオオサカが出店してから、30代のファミリー層のお客様が増えています。また、3階のラグジュアリーブランドの新規出店により若い女性客が、東急ハンズの出店により男性客も目立つようになり、売場としてはプラスになっています。それらの新たなお客様に合わせ、品揃えも充実させるようにしています。
Q.客層ごとの選ぶ傘の特徴は？
A. ミセスの方は濃い色を好まれる傾向があると思います。特に赤や紫が売れ筋で、これは大阪のミセスの方の特徴かもしれません。洋服はベージュなど抑えた色目のものを着て、小物にビビッドな赤や紫を用いてアクセントにする。そんなコーディネートでおしゃれを楽しまれる方が多いようです。一方、30代の方には、パステル調の淡いピンクやベージュの傘がよく売れています。流行りのシャーベットカラーも人気です。若い方はトレンドのデザインやカラーのものを買われる傾向があります。
Q.アンブレラ・マスターの資格を得ようと思ったきっかけは？
A. 入社2年目の2009年に認定試験を受けました。売場の先輩が資格取得者で、私も傘担当として、知識を深めたいと思ったからです。傘の製造工程なども含めた専門知識を身に付けられ、非常に有意義でした。
Q.資格取得後に変化はありましたか？
A. 取得後はアンブレラ・マスターのバッチを胸に付けています。バッチにふさわしい接客をするため、試験後もさらに知識に磨きをかけています。今では、男性のお客様からの骨などに関する突っ込んだ質問にも答えられるようになりました。また、色彩検定2級の資格も取得。服装と傘の色の合わせ方などのアドバイスもできます。今後も接客に役立つ勉強や資格取得は積極的に取り組みたいと思います。
当店で人気の傘
若い女性客にはベージュの傘が人気。ミセスでは、オレンジや紫などのはっきりした色目が売れ筋。
アンブレラマスター傘への思い
雨の日は明るい色目の傘を
接客では、お客様の好みを聞き、広げた傘を持っていただき、鏡でチェックしていただくようにしています。リニューアル後、売場の鏡の数を増やし、上から見た様子、遠くから見た様子なども確認できるようになりました（右写真）。女性は色々な角度からチェックしたいもの。鏡が多いことは売場のメリットだと思います。迷われているお客様には、明るい色を薦めることが多いですね。顔映りが良くなりますし、雨の日に差すのが楽しくなります。ミセスの方は、明るい色をためらわれがちですが、せっかくお似合なのに、もったいないと思います。「今回は明るめの色をチャレンジしてみてはいかがですか」と最後のひと押しすることもあります。
購入されたお客様には、取扱いの説明を必ずしています。特に多くの方が苦手とする折りたたみ傘のたたみ方。骨のダボを折り、折り目は指先を入れて整えてから、ばらけないようにしっかり握ってたたむ……と目の前で手順をお見せします。「こんなに丁寧に教わったのは初めて」と言っていただけると、嬉しくなりますね。
お客様の気持ちになって考える
入社して洋傘売場の担当になった当初に来店された、あるお客様が印象に残っています。その方は30代の女性。進物用の傘選びで悩まれていました。私も一緒になって考え、長い時間お話し、決まったときは非常に喜んでくださいました。それから2か月後。またそのお客様が今度は自分の傘を買いに来られました。そしてひと言、「傘を買うなら太田さんと決めている」。嬉しかったですね。大切なのは、とにかくお客様の気持ちになって考えること。プレゼントでも、自分のものでも、迷われるお客様は多い。だから自分のことに置き換えて、私なりに一生懸命考えます。そうして目当ての商品が見つかり、お客様に満足していただくことが一番の喜びであり、やりがいです。
お気に入りの傘を持っていれば、雨の日も楽しめます。私の友人にも、傘の良さを知ってもらうために、誕生日などにプレゼントしています。雨になったら、あの傘を差すことができる――。そんな風に思っていただけるお客様を、これからも増やしていきたいと考えています。
店舗紹介
大丸梅田店
住所：大阪府大阪市北区梅田3-1-1
TEL：06-6343-1231（代表）
アクセス：JR大阪駅直結
ホームページ：http://www.daimaru.co.jp/umedamise/
概要:大丸梅田店は、1983年に開店。大阪駅直結の駅ビル「サウスゲートビルディング」（旧アクティ大阪）の地下2階～15階を占める。2011年にリニューアルを終え、グランドオープン後は6万4000㎡に。
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※記事の内容は2012年3月現在のものです。
