石川商店 石川 和男さん

2009.03.20



従来ネクタイ等洋品を扱ってきた石川商店は、2006年、洋傘を催事などで販売し始めました。代表取締役の石川和男さんは、まだ経験が浅く、洋傘の知識も充分でないと感じていたところ、取引先の洋傘メーカーの担当者にアンブレラ・マスター認定制度のことを聞き、早速受けてみることに。取得後は、より的確な接客ができるようになるなど、その効果を実感されているようです。



Q. アンブレラ・マスター認定制度を受けたきっかけは?
A. 講習で視聴したVTRが非常に参考になりましたね。特に製造工程の紹介で、1つ1つの傘が手づくりで、高い技術を駆使して精密に作られていることを知ったのは大きかった。というのも、お客様の中には、傘の生地の張り替えなどが、まるで洋服を着せ替えるように簡単にできると思われている方がいて、実際に依頼されることもある。でも、それって傘の製造工程の大半を繰り返すことになり、非常に手間と時間がかかる作業ですよね。決して簡単ではない。今までは、簡単でない根拠が自分の中で曖昧だったのですが、製造工程を知ることで、それが明確になりました。今後は自信を持ってお客様に説明できます。

Q. アンブレラ・マスター限定の傘の修理セミナーにも参加されたようですね。
A. はい。催事で販売していると、傘の修理を依頼されることも多いんです。だから簡単な修理であれば、その場でできるだけ対応したいと考えて、受講してみました。ただし、実際にはまだ修理したことはありません。もう少し練習してから対応したいと思っています。

Q. 今後のことをお聞かせください。
A. もっと傘のことを勉強したいですね。修理の技術に関しても、メーカーの職人さんに教えてもらいながら、高めていきたい。そんな向上心が出てきたのも、アンブレラ・マスターの資格を取得したおかげかもしれませんね。


おすすめ傘

最近は紳士用の晴雨兼用パラソルが話題です。催事でも、男性のお客様で関心を示される方が増えています。そこで、今年人気となりそうな1本をセレクトしてみました。

Yves Saint-Laurent¥12,000(税込) 紳士用の折りたたみ晴雨兼用パラソルです。素材は綿100%、大きさは55cm。水玉ドットの柄がオシャレです。外出時にぜひ愛用していただきたいですね。




アンブレラ・マスター 傘へのおもい

ハンドバックと同じように扱って

接客風景 1万円以上する高価な傘を売っていて感じることは、お客様が商品に対して要求されるレベルが高いことですね。特に耐久性では、「壊れない」と思われている方が少なくない。私は、そうしたお客様には率直にお伝えします。「どんなものでも、乱暴に扱ったり、手入れを怠ったりすれば壊れてしまいますよ」と。それと同時に、どうすれば長く使い続けることができるかを、お教えするようにしています。傘はデリケートなものなので閉じたり、開いたりするときは丁寧に扱うこと。そして、使った後は必ず陰干しすることなどが主なポイントとなります。
あとは、「店先などの傘立てに置かないように」と、いいます。ほかの方に間違って持っていかれたり、忘れてしまったりするからです。女性のお客様には「ハンドバックをそうしたところに置き去りにしますか? ハンドバックと同じように扱ってください」と、付け加えます。とにかく大切に使ってほしい。それは、お伝えするようにしていますね。

 

長い目でみた接客を心がける

お店の外観 催事では、あまり無理に薦めるようなことはしません。高価なものなので、購入するか否かは、すべてお客様の意思にお任せします。札幌での催事でも、1人のお客様に「よくお考えください。また半年後や来年にも催事を開きますので、そのときに決心がつきましたらご購入ください」とお伝えした。その方は、半年後にもいらして購入されず、その翌年にもこられて、そのときに購入されました。もう少し積極的に売ったほうがいいといわれることもあります。でも私は、これでいいと思っています。そんな接客を気に入っていただき、その後にご自分の奥様などを連れてこられる方もいらっしゃる。長い目でみれば、いい結果になることもありますよ。
催事では壊れた傘を持ってきて、修理を希望される方もいます。皆さん直して使いたいけど、どこに持っていけばいいかわからないようなんですね。そんな場合は損傷具合を判断して、直るようなものであれば取引先のメーカーの職人さんにお願いして修理し、お客様に郵送などでお戻しするようにしています。簡単な文面のお手紙をつけてね。すると、「直してくれてありがとう」と、丁寧にお礼のお手紙をくださるお客様もいらっしゃる。そんなやり取りがあると、対応してよかったなと思いますね。

 

店舗紹介

石川商店

TEL:03-3831-3454
FAX:03-3839-8967
概要: 2006(平成18)年に卸売りを中心に洋傘の販売事業をスタート。名古屋や仙台、札幌などで開かれる取引先の小売店主催の催事では、店頭でお客様に直接販売することもある。取り扱う傘は主に1万円以上の高級傘。催事場に持ち込まれる傘の修理にも対応する。

※ここに掲載されている内容は、すべて2009年3月20日現在のものです。

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