大丸東京店 婦人洋品売場バイヤー 久良持勇紀さん

2016.03.30

伝えたい職人の想い 長く使うコツも伝授

数多くの旅行客や出張者が利用する、国内随一のターミナル駅「東京駅」。“エキナカ”にある大丸東京店の洋傘売場は、ちょうど人々が行き交う駅構内通路に面した入口から、入ってすぐの場所に展開されています。2015年秋にアンブレラ・マスターの資格を取得した洋品売場バイヤーの久良持勇紀さんに、売場の特徴、接客方法、アンブレラ・マスターのいる売場で傘を購入するメリットなどを聞きました。


どんな売場ですか?

他では買えない傘を売る

久良持さん:ブランド物の傘や機能性に優れた傘、職人の技術が光るこだわりの傘など、幅広く取り揃え、雨傘は5~6月の最盛期には婦人傘で150種600本、紳士傘で50種200本を展開します。大丸東京店でないと買えない品揃えを意識して、商品ラインナップを取り揃えています。大丸オリジナルの「吸水袋」付きの折りたたみ傘はその1つ(冒頭の写真で手に持っている商品)。吸水袋は濡れた折りたたみ傘を入れると内側の素材が水滴を吸い取ってくれるアイテムで、持ち運ぶ時に重宝します。それが予めセットで付いてくる点がポイントで、梅雨シーズンには200本以上売れる人気商品です。

ーー便利な商品ですね。他には?
久良持さん:最盛期に2種類のオーダーメイドの傘を販売しています。1つは今年(2016年)5月に予定している、平均単価3万円の高級傘の実演販売。売場の特設コーナーに座って傘を作る様子を見せる職人に、見本の中から直接好みの生地や手元を伝えて注文し、1~3ヵ月後にでき上がった品を受け取るという仕組みです。もう1つは6月に展開を予定している、セミオーダーメイドの商品。10~20種の手元や77色にも上る生地の中から選ぶと、職人がその場で手早く組み立て、30分後くらいにはお渡しするものです。価格は7千円台からと手ごろです。いずれもベーシックなデザインでありながら、他の人とは違う自分らしさを取り入れられる点が好評で、売行き好調です。
※イベント期間は変更になる場合があります。またオーダー内容は状況に応じて変更される場合があります。

ーー客層はどうですか?
久良持さん:20代~60代以上と幅広く、近隣のビジネスパーソンと旅行客がそれぞれ4分の1、残りの2分の1が1時間圏内に在住するミセス層です。仕事や旅行で移動中の方が多いせいか、購入後に「今すぐ使いたいからタグを外して」と要望するお客様が多く見受けられます。ですから、お客様が今この瞬間に何を求めているかを常に考えることがとても重要。雨が降り出したら雨傘を、日が照って暑くなったら日傘を前面に出してアピールするなど、一日の中でも天候に合わせてディスプレイを臨機応変に入れ替えることも珍しくありません。



どんな接客が受けられますか?

価値を実感できるものづくりのストーリー

久良持さん:今のお客様が購入するかどうかを判断するときに大切にしているのは、その商品に「価値」があるかどうかだと思います。ですから、私たちはそれぞれの商品の特性を知り抜いている販売のプロとして、機能や素材、デザインなど様々な価値を詳しく説明いたします。加えて、大切にしているのはその商品を作っているメーカーや職人の想い、背景もお伝えすること。そうしたものづくりのストーリーも、商品が持つ価値だと考えているからです。お客様にとっても「それだけこだわって丁寧に作っているなら、安心」と、購入の動機付けになります。


―― 興味深い話がたくさん聞けそうですね。

久良持さん:私たち販売員はメーカーや職人から情報を得て、共有し、勉強会を開くこともあります。売場に来ていただければ、他では耳にできないような面白い傘のストーリーをたくさんお話できることも、大丸東京店ならではの接客だと考えています。




アンブレラ・マスターから購入するメリットは?

悲しみが減り、楽しさが広がる

久良持さん:デザインや機能を詳しく教えてくれる売場はあるでしょう。しかし、私たちはそれに加えて、傘の扱い方やアフターケアをお伝えすることを、何より重要視しています。いくら気に入った傘を買っても、使い方やお手入れで誤って壊れてしまったら、元も子もない。私たちはお客様を悲しませてはいけない。悲しい思いをさせないために最善を尽くす責任があると思っています。


―― 傘は扱い方やアフターケア次第で、ずっと長く使っていけます。

久良持さん:その通りです。そこで、私たちは傘の使い方や手入れ方法をわかりやすく書いた1枚の紙を、購入されたお客様に必ずお渡ししています。時間があれば、その内容についても説明しています。例えば、傘を開くときは生地同士が張り付いていることがあるので、2、3回降ってから開く、使った後は陰干しするなど。こうした傘の扱い方、アフターケアは、それを専門的に勉強して資格を取得したアンブレラ・マスターだからこそ、詳しく、わかりやすくお伝えできます。2014年にこの取り組みを始めてからは、修理の件数も減っているように感じます。


―― 悲しみを減らせば、その分楽しみだけが広がりますね。

久良持さん:悲しい思いをせず、安心してお気に入りの傘を長く使っていける。これはアンブレラ・マスターから傘を購入するメリットでしょう。さらに、私は洋傘の工場に足を運び、傘を作る工程も一通り体験しています。傘づくりは、生地を三角に切ったり、縫い合わせたり、骨をつけたりするなどの工程のほとんどが、職人による手作業です。生地にアイロンを使って折り目を付けるのも職人の手によります。そうやって、一つひとつ職人によって丁寧に作られている傘本来の「価値」も、アンブレラ・マスターとして、お客様にしっかりとお伝えしたいと思っています。



アナタにとって傘販売のプロフェッショナルとは?

私にとって傘販売のプロフェッショナルとは、お客様に悲しい思いをさせることなく、お気に入りの傘を長く使う楽しみをお届けできる人です(久良持さん)

   

店舗紹介

大丸東京店

住所:東京都千代田区丸の内1-9-1
TEL:03-3212-8011
アクセス:JR東京駅直結


※記事の内容は2016年3月現在のものです。

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