オランダ編

2007.06.01

男女ともに愛用傘はとにかく“巨大”!
風車の国ならではのアイデア傘も登場


日本の梅雨や秋雨のようなピークの季節はないものの、一年を通じて降雨が見られるオランダ。降り方はシトシトとした霧雨になることが多く、しかも、一日のうちで降ってはやみ、また降ってはやむという断続性が特徴となる。「そうした雨に対し、現地ではウィンドブレイカーを着てしのぐ人が多いですね。オランダ人は自転車の愛用者が多く、一人当たりの保有台数は中国以上とも言われていますが、その点でもウィンドブレイカーのほうが便利」と、オランダ政府観光局のスタッフはいう。

アンブレラ派もいないわけではない。ただし、その傘は日本のものとは異なる。何せ“巨大”なのだ。大きさはまさにゴルフ傘クラス。しかも、男性だけでなく、女性も実に大きな傘を差しているそうだ。その理由を尋ねると、「オランダ人はとにかく男女ともにカラダが大きい。男性の平均身長は184cm、女性は174cmですよ。無理ないですよね。折りたたみ傘も売ってますが、三つ折りはなく、二つ折りの大きなタイプだけです」。デザインは極めてシンプル。カラーもバリエーションが少ない。手元がチューリップになっているかわいらしい傘も売られているが、これは観光客相手の「お土産用」だ。
しかし、そんなオランダで驚くべき傘が登場した。Senz社(http://www.senzumbrellas.com/)という洋傘メーカーが空気力学を応用し、前が短く後ろが長い、前後非対称の傘を開発したのだ。まるでレースカーのように前からの強風をうまく後ろに逃がすので、傘が裏返ることがない。その実力は風力10までの風に耐えうるという。風力10といえば、根こそぎ倒される木が出るほどの暴風。「風の国」ともいわれ、風車が並ぶ風景が定番のオランダならではのアイテムといえよう。風土に根ざした発想は大いに参考にしたいところだ。

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