フィンランド編

2008.03.01

異常気象と国民的ブランドの傘
雨の日の風景に変化の兆し?


北極圏に現れるオーロラ、国土の8割が森林、18万を超える湖沼など自然資源に恵まれた国、それがフィンランドだ。そこは、サンタクロースや童話・ムーミンの発祥の地でもある。近年では、子供の学力が世界で上位に入ったり、携帯電話会社ノキアが世界のトップ企業として名を馳せるなど、話題には事欠かない。日本からの旅行客も増加傾向で、治安が悪くないため、女性の1人旅の渡航先としても人気を集めているという。

そんなフィンランドの気候は、日本同様に四季がある。「でも、10〜3月が冬で非常に長い。4月が春、5月からが夏で、9月には秋になります」と、フィンランド大使館商務部のスタッフは説明する。首都ヘルシンキの降水量は8月が最も多いが、月間80mm程度と東京の梅雨どきの半分程度。降り続くことは少ないため、市民は、帽子や洋服のフードをかぶってしのいだり、雨宿りをしてやむのを待つことが多いそうだ。
「でも、数年前に異常気象で夏場に毎日降り続いたことがあった。それは洪水が起こるくらいの激しいものでした。そのときはさすがに皆さん傘を差していましたね」と、同スタッフ。 さらに、同国の人気テキスタイルブランドで日本にも上陸しているmarimekko(マリメッコ)が折りたたみ傘を本格展開するようになった。このブランドは、フィンランド人なら何かしらのアイテムを持っているほど、普及している国民的ブランド。その傘はおのずと若者を中心に人気を博すようになる。「マリメッコの傘を使っている女性を街でもよく見かけますよ」。
地球温暖化が原因ともいわれる異常気象と国民的ブランドによる傘への進出。今後はフィンランド国民の傘に対する意識や雨の日の風景にも変化が訪れるかもしれない。

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