生地編Part2

2011.06.01


Q: 前回Part1では、生地は原糸と糸の太さ、糸の光沢、織り方、織機の5つの要素の組み合わせで作られると言っていたね。
前回は、原糸と糸の太さについて教えてもらったけど、続きは?

A:糸の光沢の分類には、糸が光らず沈んだような色合いの「ダル」、少し沈んだような色合いの「セミダル」、糸が透明で光っている「ブライト」の3種類がある。傘の生地では、セミダルが約8割と、最もよく使われている。
一方で、糸値が高いのはブライトだ。

Q:生地の織り方にも種類があるんだよね。
A:これもタフタ、ツイル、サテンの3種類。タフタは平織とも呼ばれ、傘の生地においては、一般的に1インチの経緯の糸の本数が約190~210本。最も単純な織り方で、コストも安い。傘全体では圧倒的に多い織り方だ。
ツイルは綾織と呼ばれ、同本数が約250~280本。表面に奥行きや陰影があり、斜めに線が走っているように見えるのが特徴だ。サテンは同本数が約340~360本。光沢感、ボリューム感、高級感が出る織り方で、コストも最も高い。経糸にブライト、緯糸にセミダルを使って織ることが多いかな。サテンでは緯糸は表面に出てこないことが多いので、わざわざ糸値の高いブライトを使う必要はない、というのがその理由だ。

Q:織機については?
A:大まかにいうと、糸を経緯に織る最も基本的な「平織機」、チェックがらやストライプがら、簡単な絵がらを再現でき、ツイル、サテンを織るときに使う「ドビー織機」、複雑な模様を織ることができる「ジャガード織機」の3種類があるよ。

Q:5つの要素とは別に、生地の加工法もいくつかあるよね。
A:ファッション的加工と、機能的加工に分類される。前者はさらに、色を付けた糸を組み合わせて織る「先染め」、糸を織って生地にしてから色を付ける「後染め」に分かれる。後染めでは、職人の手で模様染め(プリント)する①ハンドスクリーンプリント、その技法を機械化した②オートスクリーンプリント、生地印刷用のインクジェットプリンターを使う③インクジェットプリント、などがある。①は減る傾向、③は近頃増える傾向にある。

Q:機能的加工とは?
A:生地の表面に施す水をはじくための「はっ水加工」、裏面に施す水を通さないための「耐水加工」、紫外線をカットするための「紫外線防止加工」などが主なもの。最近では光や熱をカットする「遮光」や「遮熱」といった加工も施されるようになってきているよ。加工法は近年めざましく進化していて、今後も目が離せないね。
(取材協力:東京田川株式会社)

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