マギマギの赤い傘

2004.03.25
「マギマギの赤い傘」絵:武内祐人
(新風舎・2003年11月刊)

 壁画制作やイラストレーターとして活躍する竹内祐人による、言葉のない絵本。柔らかなタッチで、明るい独自の世界を描く。

 主人公は、クマのように見える不思議な動物「マギマギ」。雨の日はいつも家で過ごすが、ある日、ふと思いついたアイデアを実行するため街に。しばし傘屋を眺めた後、入ったのは生地屋。家に戻ったマギマギは、そこで買った赤い布と外で拾った木の枝で傘を組み立て始める。

 不器用そうに見えて、意外に細かい作業をこなすマギマギの姿が愛らしい。ナイフで木を削り傘のハンドルも作る。いつも同じ表情のマギマギが傘を作っているときはすごく楽しそう。工作あそびに明け暮れた頃が思い起こされる心温まる作品。

ページトップへ

  • 街角傘美人
  • アンブレラマスター紹介
  • アンブレラ・マスターがいるお店